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【日本CSCと進める健康寿命延伸プログラム】

2024年05月25日 更新

既報通り当社は、5月1日に一般財団法人 日本サイクルスポーツセンター(日本CSC)とパートナー契約を締結した。

その主たる目的は、両者共同でワットバイクのペダリング運動を用いて一般市民の健康づくり、健康寿命延伸を推進することにある。

両者は当サイトでも度々紹介してきた、静岡県による健康づくりプログラム(2022年度、2023年度に実施)に参画して、その効果を検証してきた。

同プログラムは1期3か月で約30名が参加、これを4期行い、Wattbike Hub アプリの健康増進プログラム(Health & Fitness Plan)に沿ったトレーニングを行うことで最大酸素摂取量(VO2Max)がどれだけ増加するかを検証した。

このプログラムのバックボーンとして、米国心臓病学会が発表した、「VO2Max(ml/kg/分)が1ポイント増えると健康寿命は45日延伸する」というエビデンス、およびそれに類する欧米の医学系有力機関の研究結果があり、プログラムは一般市民のVO2Maxを向上させる目的で開発、設計された。

静岡県のプログラムでは各期の開始日に、AtomXの「健康評価サブマックスランプテスト」で各人の推定VO2Maxを測定して、各人はその測定結果が強度設定に反映される、アプリ内の「健康増進プログラム」に沿ってワークアウトを継続して行った。(頻度、回数は自由)

そして3か月後に再計測を行ったところ、参加者ほぼ全員においてVO2Maxは有意に増加した。全体平均は下表のとおり。

更に特筆すべきこととして、各人が実施したワークアウト数と増加量には高い正の相関関係が見られた。

同様の傾向は、昨年冬から稼働している、平井レーシングチームスタジオ(東京都杉並区)においても示されている。

Hirai Racing Team STUDIO|平井レーシングチームSTUDIOスペシャルサイト - 平井伯昌


この取組みからワットバイクおよびペダリング動作はVO2Max、健康寿命延伸に効果があることが明確になった。当社と日本CSCは現在、このプログラムを日本全国の自治体、企業などに普及する活動を行っている。

最後に、静岡県プログラムについて日本CSCの野田尚宏氏が作成した成果報告書中の「まとめ」からの一部抜粋を掲載する。

今年度もワットバイク、延いてはペダリング動作は、最大酸素摂取量、健康寿命の延伸に効果があると判断できる結果を得ることができた。これは、股関節と膝関節の大筋群の動作であるため、それだけのエネルギー消費が見込めること、またサドルとペダル、ハンドルの3点で自重を支える自転車運動は、適正なサドル高に設定すれば、膝や腰に負担が少なくエクササイズができることが利点となって、健康に寄与するものと考えられる。また、被験者の声から、「下半身に筋力がついた気がする」と主観的ではあるものの、特に社会問題となっているサルコペニア(筋力低下)が起因するフレイル(身体機能虚弱)防止にもつながると示唆する発言をいただいた。さらに、室内で実施可能なワットバイクは、交通事故や悪天候による影響の心配もなく、エクササイズを予定通りに実施できる機材であることは、非常にメリットと考えられ、また可搬式であることから、省スペースでできる場所を選ばない利点もある。今回、モニター以外の数名の方が、興味を持ち、途中から参加されたが、当該テスト(Sub-Max Ramp test)は、機器の操作的には容易に実施が可能で簡便であるため、プログラムに積極的な方々をサポーターとして取り込み、テストやプログラムを飛躍的に広めてもらえる可能性を秘めていることが認められた。

ペダリングトルクの左右バランスが可視化される機能も活かして、医療関係におけるリハビリや、高齢者施設における介護予防運動など、今後の日本社会が抱える重大な課題に対しても、有効活用が広がる期待が持てる、非常に有益で発展性のある事業であると感じた。

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